studio_ishii

図書館の話

おしゃれして図書館に行こう―または「ただの人間」スタイル

ひとりで図書館に行くとき、いちばん純粋に、ただ自分が着たい服を着ています。(イラストは数年前の私信より。実際に図書館に行ったときの服の記録です。) とにかく服を着るのは難しい。 仕事に行くなら信用されそうな服を、遊びに行くなら行き先に合わせ...
画と画材の話

錦秋(聴くくらいしかできないけどさ)

秋になると紅葉を描きたくなります。錦秋、という言葉を考えた人はすごいな。 下描きのときは口を結んでいたのですけれど。 これ誰が手前にいるんだろう、友達かな、と描きながら想像が膨らんできて、話聴くよ、聴くくらいしかできないけどさ、としゃべらせ...
画と画材の話

図解イラストエッセイと手書き文字

機能と構造がよくわかる精密な図解イラストが好きです。一方で、作者の心の動きが伝わるエモーショナルなイラストエッセイも好きです。 その二つの魅力が合体した「図解イラストエッセイ」と呼びたいようなものがあり、これがいっとう好きなのです。速水螺旋...
本の話

『Omegaの視界』(閂夜明/天村血花)―闇の生物学

すべての生物は他の生物や環境との関わりを通じて、生存をはかる。 さて、二つの生物種が同じ生態的地位、限られた同じ資源、同じ空間を占有するとき、この二つの種は仲良く共存するだろうか。 まさか。ゾウリムシとヒメゾウリムシは同じ水槽で共存しない。...
カード

晴明と博雅(残暑お見舞い2023)

残暑お見舞い申し上げます。 立秋を過ぎると、夏も、猛々しいだけではなくて、少し哀愁を帯びてくるのが味わい深い。 いや、実を言うと描いている途中で残暑見舞になることが確定した(=暑中見舞の期間に間に合わないとわかった)ので、ちょっと焦りました...
本の話

『夜啼く鳥は夢を見た』(長野まゆみ)―深泥の睡り

夏のさかり、祖母の家で休暇を過ごすため、紅於(べにお)と頬白鳥(ほおじろ)の兄弟は沼のほとりにやってきた。「この沼には子供が沈んでる」と従兄の草一は言う。しかし幼い頬白鳥は、兄や草一の止めるのも聞かず、水蓮の咲く沼にたちまち惹きつけられる。...
イラスト

夏至、薄水青のリボン

今日の日没は午後7時18分。ここ、北の町では、薄明の時間が長く続きます。 この時期になると読み返したくなる長野まゆみの『夏至祭』より、黒蜜糖です。(可愛く描きすぎたかなー、と思いつつ、『夏至祭』の黒蜜糖は私の中ではこんなです。溌剌としている...
本の話

『狩人の悪夢』(有栖川有栖)―いつか夢の果てるまで

推理小説家の有栖川有栖は、悪夢をモチーフとする人気ホラー小説家の白布施と知り合いになり、山奥にある彼の自宅に招待された。しかし、一夜明けて近隣の住宅で不審な死体が発見される。その首は矢で横ざまに貫かれていた。 犯罪学者の火村英生と、著者と同...
紀行

湿地展に行ってきたレポート

札幌市の北海道博物館で開催された「あっちこっち湿地」展(2023年2月25日-5月28日)に行ってきました。 湿地好きとしては、普段やっかいものになりがちな湿地が、特集されて親しみやすく展示されているというだけでも嬉しい。本で読んだことしか...
画と画材の話

実践マスキング(または現代の蝋抜き職人)

マスキングが好きです。マスキングがビシッと決まったときの爽快感たるや。 マスキングというのは、白く残したいところをテープや特殊なゴム状のインクで覆って保護し、絵具がつかないようにすることです。上の写真では花の部分をホルベインマスキングインク...