寒宵堂雑記

寒宵堂雑記

すきまカフェ

この時季になると「おうちカフェ」が楽しい。わざわざ出かけるには寒いですからね。 個人的には「世界のすきまに落ちること」をこわいと思っていません。しんとしたきれいな林の中を散歩したり、哲学書を読んだり、夜更けにぼーっとしながら温かい飲み物を作...
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寒宵堂日々(イラストエッセイ)

私信より。この秋、はまっていたもの。その1、ほっとうめ。 カルピスのように、お湯や水で割って飲むタイプの甘い飲みものなのですが、これを紅茶で割ったものがおいしい。華やかな梅の香りと、紅茶が(意外に)合う。プラムやスモモっぽい。寒い夜にぴった...
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万聖節の餐

「父よ、あなたの慈しみに感謝して、この食事をいただきます」 「ここに用意されたものを祝福し、私たちの心と体を支える糧としてください」 「アーメン」 “この食事”、“ここに用意されたもの”? なにも用意されてないけどな……? あっ、きみたち、...
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北海道夏手帖

北海道って夏は涼しいんでしょう、と本州の方に言われるたび、いつも「ええ、まあ……」とあいまいな笑みを返すことしかできない。観光への期待を裏切りたくない精一杯の誠意だ。 ついに、ああついに、今年こそ言ってしまう。 北海道の夏はたいして涼しくな...
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はつなつの かぜ

かぜ と なり たや はつなつの かぜ と なり たや川上澄生“初夏の風”より 近所に、とても風情のある廃屋があります。開拓のころからあるようなたたずまいの木造家屋です。 うっそうとした庭で、ハゼやイタヤカエデが青々と葉を繁らせ、クルミも青...
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万聖節の灯

とうにお菓子がもらえる歳じゃない。でも、ハロウィンが近づくとなんとなくわくわくしてしまう。街に、オレンジ・紫・黒というあの妖しいカラーリングがあふれるのも愉快だ。 愉快だけれど、クリスマスや復活祭がどこまでもよろこびに満ちているのに対して、...
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北海道の夏は

朝起きたらしとしとと雨が降っていたのでがっかりしたが、午後からは晴れ間が出た。空気が澄みわたり、丘の向こうまで、夕日に照らされてはっきりと見通せる。こんな日は早めに夕食をしたためて、イエイツの『ケルトの薄明』でもめくりながら、長い夕方をのん...
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読了帳、もう一つのアーカイブについて

このブログには、「INDEX」のページ以外にもう一つ隠れたアーカイブがあります。といっても非公開の。寒宵堂を支えるバックヤードです。 私は中学1年の時から現在まで、読了した本をほぼ全てノートに記録し、感想をつけています。 いや、そういうこと...
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万聖節の宵

日が沈んで、万聖節の始まりです。ハロウィン・ナイト! これは以前、雑誌『かつくら』に送ったものです。秋号の発売が10月25日だったので、ハロウィンにしてみようと思ったのでした。もし有栖川有栖が魔法使いだったら、というイラストです。 ラフの段...
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春の大曲線(天体議会ぽいもの)

春の夜です。 北斗七星を見つけ、その「ひしゃくの柄」のカーブを延長していくと、うしかい座のアルクトゥルスを通り、おとめ座のスピカまでたどり着きます。天頂から南の地平線まで降りる、このやわらかくおおきなカーブを、春の大曲線と呼びます。 この画...