前の記事 『野ばら』(長野まゆみ)―野ばらの垣根の向こうには のおまけ。
2015年に描いた『野ばら』の雑誌投稿用イラストです。
何も考えずにヌーベルのパステルで塗りましたが……この2015年夏号のかつくらで、画材にも投稿向きのものとそうでないものがあると思い知った気がする。パステルはかなり色味が変わってしまいます。うう。

ところで、黒蜜糖や銀色については着ている服の様子が詳しく描写されているけれど、主人公の月彦はどんな服を着ているのか特に記載がないですね。自由に描いていい。
月彦、という名前のイメージから、白くて飾り気のない服が浮かびました。彼のキャラクターから、銀色よりもかっちりしていなくて、華奢さが際立つように開口部が広くて……と想像を膨らませていくとこうなりました。
セーラー襟に金色のボタンで、綿生地のシャツ。さらに、画面には入れませんでしたが、後ろが長くて全体的にゆったりとしたフォルム、というところまでラフでは考えていました。
これを描いた初夏のこと、祖母宅でクロッキー帳を広げてラフ画を作っていたら、母や叔母が私の手元を覗きこんで口々に「あんたは相変わらず変な服描くねえ」と言ってけげんな顔をした。「こんな服どこに売ってるんだい」。
「変じゃないよ!確かに売ってないけどさ。後ろが長いのは裾を出して着るためで、白一色だけどボタンが可愛いのがポイントで……」と解説する私に、母や叔母はあきれていたが、祖母は「ふうん」と言って、愛用の採寸ものさしを取り出したのだった。
まさか実物が送られてくるとは思わなかったな。

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