以前雑誌で(かつくら2016秋号)、“夜寝る前に読みたい本” を紹介してください、と募集がかかったので投稿したものです。

完全に悪夢狙いか。
あとから見たらほかの投稿者さんは「リラックスできる本」とか、そういう着眼点で選んでらした。なるほどなるほど。良く考えてみようよ、自分。嫌がらせか。
でも、悪夢は……幾晩もうなされるのはまいりますけど、よくできた悪夢は、実は嫌いではありません。
あれはどういうことだったんだろう、と考えるともなく考えていると何年後かに合点がいったりして。
天沢退二郎の描く悪夢は、極上、超一級の悪夢です。本当は形のない恐ろしいものが、物語の中では形を持って出てくる。それがなんなのかわからなくても、何か恐ろしい秘密を耳元で囁かれているような気分になります。すんでのところでやっぱりわからないんですけどね。

おまけ。
これはオリジナル絵ですが、どことなく天沢退二郎みを感じます。影法師の男たちと少年少女が闘う、みたいなストーリーを想像して描いてました。武器は電気の月。月か……月じゃあなあ、勝てないかもなあ。ちょっと、生命力が足りない。
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コメント
図書館に天沢作品が3冊ありました。光車、闇の中のオレンジ、そしてこの本。一番物語っぽい。今思えばどれも弱き者への警鐘。小学生で読み、最近シリーズ最終巻を読みました。現実世界はいつも危い。子供は感じるけど事実は見えない。悪夢と同じ。
>>1
昔々さんのコメントを拝読して、『黒い釜』でエルザたちが六方野原の六角小屋に迷い込み、そこへ得体の知れない怪物が入り込んでくる場面を思い出していました。怪物の姿は見えず、音だけがする。怪物の正体はついに明らかにされません。小屋ごと消えてしまいます。
子どもから見た世界の得体の知れなさは、今思えば確かにそんなようだった気がするのです。