寒宵堂日々(イラストエッセイ)

あくびをしている石井(おおかみ)

 私信より。この秋、はまっていたもの。その1、ほっとうめ。

Asahiのほっとうめのイラスト

 カルピスのように、お湯や水で割って飲むタイプの甘い飲みものなのですが、これを紅茶で割ったものがおいしい。華やかな梅の香りと、紅茶が(意外に)合う。プラムやスモモっぽい。寒い夜にぴったりです。

 その2、色の濃いデニム。

色の濃いデニム

 このイラストを描いたあと、ついに買ってしまいましたね……去年も、色の薄いやつを1本買ったのに。

 その3、テクスト分析。これはもう前からですが。
 テクスト分析ってなに?と友人から聞かれたので書きました。

本を読んでいるイラスト

 好きな本がある。でも、好きな本のどこが好きかっていうのは言葉にしにくい。しかも、この本が好きで、あの本でもその本でもないのは、いったいなぜなのか。私はその理由を知りたいし、もしわかれば言葉にして、その本を全く知らない人にも伝えたいのです。
 そのために、文学作品の仕掛け・工夫・方法を客観的に読み解く、テクスト分析の技法を借りてくることにしました(それで今年2024年ごろから「本の話」は感想→分析の流れになっているものが多いです)。具体的には入門書を読んでコツをつかみつつ、その参考文献である専門書を読んでいく独習での習得です。

 私なんかがテクスト分析を使ってもいいのか、という躊躇はかなり長い間ありました。それってなんかもっと、文学部を出た賢くてえらい人がやるものでしょう、という思い込みがあったのです。でも、たとえば卓球だってオリンピック選手だけがやるものじゃない。ルールと技さえ覚えれば、誰でもチャレンジできます。温泉旅館に卓球台があったら遊んでもいい。なんで卓球部じゃないのに卓球するんですか、なんて聞かれない。卓球は楽しい。

 同じです。テクスト分析は楽しい。よく知っているはずの本の、思わぬ一面が浮かび上がってきます。手の込んだ語りの仕掛けに鳥肌が立つことも、神話のような見事な構造にほれぼれすることもあります。何十年も前の本が、現代に通用してあまりある知恵を隠していることがあります。それに、本を分析的に扱って、その本が好きでなくなることはほとんどありません。個人的に言えば、むしろ、今までよりもずっと好きになると言っていい。

 わくわくします。いままで何度も読み返した本に、これから出会い直すのが。

 
 

コメント

  1. ナツ より:

    暖かい雰囲気のイラストと文章に、ほっと、寛いだ気持ちになりました。
    読ませていただいて、ありがとうございます。
    ほっとうめ、存在を初めて知りました。ほっとレモンの方は風邪予防でよくお世話になっています。
    梅好きの私には、見つけたら即買いの品です。出会いたいものです。好きな本が沢山あっても、何故そんなに心惹かれるのかを言葉にすることが苦手です。分析によって感動が薄れたり、作品を好きな気持ちが薄まりはしない、というのは寒宵堂さんの記事を読めば納得します。

    • studio-ishii studio-ishii より:

      ほっとうめはいいものです。たぶん今シーズン中にもう1本は買います。
      テクスト分析関連書籍を読み進めてはいるのですが、どの程度記事に反映されているのか、その作品をつまらないものに見せていないかなど、気になっていたので、このようなご感想をいただけてうれしいです。ありがとうございます。

  2. かつくら投稿者 より:

    はじめまして活字倶楽部を愛し、誌名改名後の「かつくら」に投稿していた1かつくらーが此方にコメントを書くことをお許し下さい。18年冬号でパワーアップして帰って参りますと予告があり数年待ってる状態でなんかふと誌面が恋しくなり過去のバッグナンバーを買おうかと検索掛けたところSNSで少々話題になっているのが引っかかり投稿されていた此方に飛んで来ました。

    此処でかつくらの現状を書くのはどうかと思ったのですが実は20年頃に桜雲社に復刊は何時になるのか
    メールで問い合わせをし答えを貰っている身としては24年に一時的にネットで話題になる、休刊したときに要望を出版社に出した人は居ないのかと思った次第です。

    頂いたお返事は長い文章でしたが「オンラインでの継続も考えていたが資金的に難しい」が主でした。
    活字倶楽部がkatsukuraになった際、購入していた方は何人いらっしゃったのでしょう。
    そして復活を望む声の中には図書館で読んでたけど本誌購入していないという人も少なく無いと
    思います。

    売れていたら続いていた、今だったらクラファンとかで募っても良いのでしょうけど
    1号出してその後は続くのかも問題だと思います。

    あの雑誌を今でも愛しているのに変わりは無くて私も復刊して欲しいと今でも思っています。
    現実問題無謀に近いですが…
    復刊したとして置いてくれる書店はどんどん減って居ますし、読書人口も減っていますし
    何よりも1冊1000円以上する雑誌を買ってくれる人が全国的にどれだけいらっしゃるか
    物価高の世、考えてしまいましたね。

    自分も無我夢中で下手なイラストを本誌に送って何度か載せて貰いました。
    他かつくらーさんの読まれる本に食指が動いた物もあります、そういう意味でお礼しか無い雑誌です。

    長文失礼致しました。

    • studio-ishii studio-ishii より:

      2020年ごろ時点で、復刊は「オンラインでの継続も考えていたが資金的に難しい」とのことですね。小説ファン・ブック“Katsukura”の貴重な版元情報をお寄せいただき、ありがとうございます。(註:石井は、元は“活字倶楽部”→“Katsukura”のイラスト投稿者でした。休刊に伴って立ち上げたのがこのブログです)
      やはり、難しいですよね。イラストを投稿する側としては、雑誌という媒体は現在でも利点がなくもないのですけどね。無断転載されにくい、AI学習されにくいなど。

      • かつくら投稿者 より:

        見ず知らず、電子の砂漠に居る人間に丁寧なお返事ありがとうございました。
        管理人様の絵をかつくらで拝見した事があるので此方で書込みさせて頂いた次第です。
        活字倶楽部ことかつくらのバッグナンバーが現在まだAmazonで新品で買える時点で売上面を考えてしまいます。

        編集部のお返事には
        >別の形で本とかかわる仕事をさせていただいております。
        >かつてとは出版業界も本の購入手段も大きく変わり、「かつくら」の役目は終わったのではないかと考えております。

        と書かれてましたので端から見て相当なスポンサーさんが無いと無理だと感じています。
        本誌の小説料理再現コーナーとか、小説キャラ人気投票とか非常に楽しく読んでました。
        何よりも全体的に牧歌的でしたよね、あの雑誌が無くなり小説への思いも減ったのは否めないです。

        無断転載は紙でもスマホ撮りしてSNSに上げる人は居るでしょうしAIが描いた物をあたかもオリジナルとして投稿しそうでそれを編集さんが見分けが付かず掲載し謝罪する事は増えそうなので矢張り昨今厳しいでしょうね。

        文学フリマが盛況になってるので其方で過去のバッグナンバー売る気は無いのでしょうか?
        と問い合わせたときはお返事来ませんでした。(確か20年以降だと思います。)
        桜雲社、18年からHPは止まってますし かつくらが好きでお金出して毎号雑誌買いますって言う人が
        沢山お声掛けしたら変わるかも知れませんけれども…編集部の方、ライターさん、代表者さんも知らないのでお声掛けも通達しにくいですよね。

        因みに悪魔で新紀元社は発売元で関係が無く、「かつくら」について伺うと桜雲社を案内されます。

        度々長文失礼致しました。

タイトルとURLをコピーしました